【媒介契約とは?】最も選ばれている媒介契約の種類
2024.01.19
こんにちは、リオン不動産株式会社 専任の宅地建物取引士の市成です。
今回は、不動産の売却活動でなかなか買付が出ず停滞したときや、
できるだけ事前にトラブルを回避したいと考えたときに一助になる
「インスペクション(建物状況調査)」について解説していきます。
※「ホームインスペクション」と同意です。
特別難しい手続きはないので、頭の片隅にでも入れておいていただけたらと思います。
目次
インスペクション(建物状況調査)とは、住宅の専門家が売却物件の劣化状況や不具合の有無を確認する、
いわば中古住宅の健康診断のようなものです。
検査は民間の資格を取得した人や建築士などが行います。
民間の資格というと、国家資格より劣るイメージで信ぴょう性がなく感じられるかもしれませんが、
国土交通省の定める「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に則り調査が行われるので、
どの業者がおこなっても適切に調査結果が出せるようになっています。
普段は見ることのできない箇所も専門的な点検が入ることで、不具合を早期に発見することができ、
売却後のトラブル回避にもつながります。
費用が少しかかっても、ストレスなく売却を終わらせたい方におすすめです。
中古住宅の購入を検討する方にとって、不安に感じられることの1位は何でしょうか?
こちらのグラフをご参照ください。
(一社)全国住宅技術品質協会「インスペクションに対する意識調査報告書」より
一般の購入検討者の8割から7割がこのような不安を抱いていますが、
インスペクションを実施することによって解消可能です。
インスペクション実施済みの物件は、購入検討者にとって内見だけでは確認できない設備の傷みを事前に知ることができるので、不安の少ない候補物件となります。
調査の結果、たとえ予想以上に不具合が多かったとしても、適切に価格を調整するきっかけになれば、
これまで検討していた方とは別の方の候補物件に上がるようになり、結果的に早く売却が進むこともあります。
また、中古物件を購入する方は、リフォームを検討する方も多いので、購入後の費用の概算がしやすい点も大きなメリットとなります。
インスペクションで中古住宅の購入に対する不安を解消することが、
購入検討者に物件を気に入ってもらえる近道と言えるでしょう。
戸建の場合
一戸建て(30坪ほど)の目視による一時調査の相場は5~7万円程度です。
基礎、柱、梁、外壁の確認や、給排水管の水漏れ調査、開口部の確認などを行います。
屋根裏や床下への侵入、屋根の劣化調査など、壁や天井を確認する二次調査も行う場合は、6~12万円程度になります。
マンションの場合
マンションの場合、基本的に目視による一次調査がメインになります。
玄関ポーチ、バルコニー、テラスなどを確認し、70㎡ほどのマンションで費用相場は4~6万円ほどです。
具体的なインスペクションの流れは、次のようになっています。
インスペクションは、買主様がおこなうこともできますが、ここでは売主様が売却前におこなうケースを想定しています。
1)売却を依頼する不動産仲介業者にあっせんを依頼する
2)業者を決定し、手配する
3)必要書類準備、調査範囲部分の整理
4)インスペクションの実施
5)報告書を受け取る (業者手配から約2~3週間後)
インスペクション実施前に、住宅の資料を準備しておきましょう。
以下の全てをそろえる必要はありませんが、多いほど詳しい調査結果が出るようです。
2018年4月に「宅地建物取引業法」が改正され、インスペクションの説明およびあっせんが義務化されていますが、インスペクションの実施そのものは義務化されていません。
まだまだ認知度が低いからこそ、実施済みの物件は少なく、他の売物件との差をつけることができます。
インスペクションによって老朽か所を洗い出し、買主様と売買契約書等で劣化状況を承認しあうことで無用なトラブルを避け、お読みになった皆様が幸せな売却ができることを願います。
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